ヨコハマトリエンナーレ2011 “YOKOHAMA TRIENNALE 2011″

ヨコハマトリエンナーレ2011 -OUR MAGIC HOUR- 「どこから来てどこに行くのか」
YOKOHAMA TRIENNALE 2011 -OUR MAGIC HOUR- “Where to come from and where to go”
 

3年に一度、横浜で行われている国際展でのインスタレーションでの新作。「ヨコハマトリエンナーレ2011」が開催された年は、準備中に東日本大震災が起き、美術の役割や国際アート展の意義が問われる展覧会となった。
 
そんな中、全国から集めた古着を素材として7つの大きな旗を制作、会場内の吹き抜けに面した2階の通路上に設置し、メッセージを発信した。

 

ヨコハマトリエンナーレ2011 “YOKOHAMA TRIENNALE 2011″安部泰輔

 
カラフルな旗は、船舶間での通信に利用される世界共通の文字旗を素材にした。
文字旗には、「ご安航を祈る」「私はあなたと受信したい」といった震災を意識したメッセージのある意味が含まれている。
 
7枚の旗のうち、6枚にはヨコハマトリエンナーレに出品されている横浜美術館のコレクションをモチーフとして使用。
 

ヨコハマトリエンナーレ2011 “YOKOHAMA TRIENNALE 2011″安部泰輔

 

YOKOHAMA TRIENNALE 2011

どこから来てどこへ行くのか
ルネ・マグリット《王様の美術館》
横浜美術館所蔵
信号の意:ご安航を祈る

Where to come from and where to go 
Lemeseeduroi
Rene Magritte

YOKOHAMA TRIENNALE 2011

どこから来てどこへ行くのか
コンスタンティン・ブランクーシ《空間の鳥》
横浜美術館所蔵
信号の意:水先人を求む。

Where to come from and where to go 
Bird in Space
Constantin Brancusi

 

YOKOHAMA TRIENNALE 2011

どこから来てどこへ行くのか
アレクサンドル・ロトチェンコ《非具象彫刻》
横浜美術館所蔵
信号の意:ラジャー!わかりました

Where to come from and where to go 
Non Figurative Sculpture
Aleksandr Rodchenko

YOKOHAMA TRIENNALE 2011

どこから来てどこへ行くのか
マン・レイ《不滅のオブジェ》
横浜美術館所蔵
信号の意:Yes!はい。

Where to come from and where to go 
Object Indestructible
Man Ray

 

YOKOHAMA TRIENNALE 2011

どこから来てどこへ行くのか
イサム・ノグチ《真夜中の太陽》
横浜美術館所蔵
信号の意:健康に問題なし。大丈夫です!

Where to come from and where to go 
Sun at Midnight
Isamu Noguchi

YOKOHAMA TRIENNALE 2011

どこから来てどこへ行くのか
メレット・オッペンヒム《栗鼠》
横浜美術館所蔵
信号の意:乗船中。

Where to come from and where to go 
Eichhornchen
Meret Oppenheim

 

1枚は、東日本大震災後、初めて行われる国際展であることを念頭に置き、福島から出土した「力士の埴輪(はにわ)」(福島県立博物館所蔵)をかたどったものを追加し、力士=大地を鎮める意味とし、被災地復興へのエールとした。
信号旗の意味は、「本船は貴船との通信を求める(私はあなたと受信したい)」であり、福島県会津市で同時期開催していた「会津・漆の芸術祭2011 ~東北へのエール~」で行ったプロジェクト「フクシマクンとフクシマサン」のメッセージを横浜に送った。
 

YOKOHAMA TRIENNALE 2011

どこから来てどこへ行くのか
福島県出土品《埴輪 相撲をとる人》
福島県立博物館所蔵
信号の意:私はあなたと受信したい

YOKOHAMA TRIENNALE 2011

Where to come from and where to go 
Fukushima prefecture excavated goods
a clay image of a man who wrestles sumo

 

会場の旗は、取り外すことが可能で、会期中2回地元小学生によるマーチングバンドのパレードが行われた。
普段美術館の外に展示されることのないコレクション作品を旗にして、公演という別のパブリックな場所に移動、明快な答えも問いかけももたない信号を送ることで、内と外との空気を循環させることを意識した。
 

ヨコハマトリエンナーレ2011 “YOKOHAMA TRIENNALE 2011″安部泰輔

裏面より眺める

ヨコハマトリエンナーレ2011 “YOKOHAMA TRIENNALE 2011″安部泰輔

地元小学生マーチングバンドによるパレード

ヨコハマトリエンナーレ2011
ヨコハマトリエンナーレ2011

 
 
 

フクシマクンとフクシマサンPDF資料
会津・漆の芸術祭2011 ~東北へのエール~

 

フクシマクン
フクシマクン
フクシマクン
フクシマクン
フクシマクン
フクシマクン
フクシマクン

 


「ヨコハマトリエンナーレ2011」と同時期に開催された「会津・漆の芸術祭2011 ~東北へのエール~」にも参加。
福島県から出土した泉崎資料館で公開の「埴輪 相撲をとる人」をモチーフとして古着を素材としたブローチ型のお守り「フクシマクン」を製作。このお守りを福島の人々の身に付けてもらうことで展示とし、福島から離れた横浜から、東北へのエールに参加し二つの場所を繋げることでそこから広がる人の流れを俯瞰した。
 
タイトルの「フクシマクン」はバッチのお守り。「フクシマサン」とはそれをつけた人のことを指します。
 
「埴輪 相撲をとる人」をモチーフにした理由は、古来相撲は「奉納の神事」であり、大地を沈める役割があるということで被災地復興を願い制作しました。